京都再起漫画家

商業連載終わって2年。再び連載できるまでの記録(日記)を書こうと思います

再起スタートだ!

編集者さんとの繋がりが複数あるとき、どうやってその中から一人を選べばいいのか?

私は連載会議に落ちて、またゼロからやっていくという状況になったとき、その一人を決めるのに二週間くらい悩んだ。

 

戦友の言葉

「漫画が面白いか面白くないかも大事だけど、それ以上に“その編集者が担当している作家の中で、どれだけ優先順位を上げてもらえるか”が大事だと思ってる。

だから力をかけてくれた編集者のことは私も絶対裏切らないでおこう、と思う」

なるほどそんな考え方が。

確かに「いかに自分に対して時間を割いてくれるか」って、やっぱり伝わってくるものだしそれがモチベにも繋がるし、そういう意味でもめっちゃ大事だな。

優先順位高い作家になろう。

本当に諸々色々考え、一人の編集者に声をかけた。

 

と思ったら新たな試練…「年齢」というワード

その編集者とは久しぶりに一緒に仕事をする。二年ぶりくらい。

打ち合わせする中で、まず目標を立てた。

私は現在27歳。編集者さん曰く、

「この30歳手前くらいって世の中のヒット作を生み出してる人の大体の年齢なのね。だから一年以内くらいに連載始められるくらいの気持ちで行きましょう」

 

掲載デビューは少年誌だったが、連載デビューしたのは青年誌だった私にとって、「年齢」の話が出ることはなかった。むしろいつも自分は「若め」だったので、「若いですね〜」「若いのになんちゃらうんたら〜」と言われることしかなかった。

でも、もう「いい歳」であることに気付かされ、それなりに衝撃。

 

少年誌ってどんどん若い作家を育てていくから、こちらも負けじと食いついていくしかない。

二週間悩み抜いて自分から声をかけたので、見捨てられないように数日後、ネームは二本送った。

 

次の試練は…絵!(というか線!)

ネームは割とすんなり通してくれた。

が、キャラ表 ※を描いてみると、直しを3回食らうことになる。

※本番の原稿ではこういう風に絵(キャラ)を描きますよ〜という資料

 

「絵柄」への期待

実は私がお声がけしたのは、上記の戦友と同じ編集者。三人とも三人の仲を知っている。

そのため戦友と編集者が打ち合わせのとき、私の話になったらしく

「本気の絵柄で描いて欲しい、みたいなこと言ってたよ」とこっそり教えてくれた。

 

本気の絵柄というのはたぶん、「ちゃんとかっちりした絵」のことではなかろうか。

私は結構「ゆるめ」の絵柄なので。エッセイっぽい、というような…

なのでネームも「かっちりした絵」を意識して作った。

キャラ表も『チェンソーマン』を模写してみたりして、割とここには時間をかけた…

 

「線が雑に見えるのでもっと丁寧に描いてみてください」

 

なにっ!?めっちゃ意識したつもり… いや、確かにペンを動かすスピードはいつもの癖で速めだったかもしれない!

よく見直してみると確かに雑…っぽい?  

…いや、正直いうほどか?…わからん…

 

でもとりあえず描き直してみるか…

他の漫画家の、ペンを動かすスピードを真似てみる。ゆっくりじっくり丁寧に…

 

__うむむ、そういうことか。

 

下描き大事じゃんと気づく(遅っ)

私は下描きから線がズレるのは当たり前で、気にしてなかったけど、下描きからズレてはいけないじゃないか!

そんで下描きは”アタリ”くらいの意識だったけど、「かっちりした絵柄」だとそうはいかないじゃないか!ちゃんと下描き描かないといけないじゃないか!

 

め、めんどくせえー!!!_| ̄|○

 

絵ってこんなに、漫画ってこんなにゆっくり描かなきゃいけないもんなの?

私はサッと描いてサッと読まれてサッと捨てられる、そんな漫画像が根底にある人間なので心底衝撃だった。

(本当に、エッセイ向きかも笑)

 

まあでも、やっぱり丁寧に描くと見栄えはする。

やっと「商品」っぽくなってきたな、と少し嬉しくなる。

 

提出2回目

「髪の毛のベタ(黒)の塗り方と顔のパーツの位置が、古臭いかも」

 

な、なにーっ!!!!

「古臭い」!?

自分だけ時が止まってたようでこれは普通に作家としてショックだった!!

 

打ちひしがれながらも、今度はそんなに好きじゃないけど今時っぽい絵(=マジで失礼だけど「よくある絵柄」ってやつ)の漫画を模写してみた。

 

模写すると色々気づきがある。

「好きじゃない絵」と思ってたけど、細部の描写がめっちゃ意識されてる…この人、うまい…

 

「丁寧に描く」ってこういうことなんだな、と一つ目の課題にも新たな発見をしつつ、古臭さを直して再度提出。

「凄く良くなった!」と言ってもらえた。

ふぃー、ようやっとか…

てゆうか画業10年にして、今更ここかよ、自分。笑…

 

ペンか、PCか…

このキャラ表騒動(というほどでもないけど)で、いよいよフルデジタルにしようか本気で悩んだ。(今は線画だけアナログ→スキャン→PCでトーンや細かい修正作業をしている)

でもな〜、アナログのペンとインクで描けてる漫画家って、職人技を持ってるみたいでかっこいいんだよな〜!

データが消えるとかもないし。生み出したら現物がそこにあるし。

漫画原画展開催とか憧れるし。

練習を止めるにはまだ自分は若い。だからやっぱりアナログを突き通すことにした。

 

頑張りやすっ。